
作者:桜井のりお
ジャンル:恋愛、ラブコメ、青春、学生
掲載誌:マンガクロス
連載期間:2018年 3月8日~
刊行巻数:12巻(2025/07/12 現在)
あらすじ
中学二年生で中二病を拗らせている少年、市川京太郎(いちかわきょうたろう)は、自分が殺人鬼になっては、他人を襲う妄想をして日々を過ごしていた。学校一の美少女であるクラスメイトの山田杏奈(やまだあんな)は特段意識しており、無意識に視線を送ってしまうほど気になる存在だった。
杏奈のことはカースト最上位の存在で自分のことを底辺の存在として見下しているという設定で、いつかその余裕の表情を崩してやりたいと願っていた。
しかし、いざ二人きりになると極度の人見知り&コミュ障から視線すら合わせることができず、いつもの小さな声が更に小さくなるなど、いわゆる、憧れの女子を前にして緊張している男子その者になってしまう。
そんなある日、いつも通り図書室に本を探しに行くと、そこにはその小さな口で大きなおにぎりを豪快に頬張る杏奈の姿が。
些細なことがきっかけでカースト最上位で自分とは全く別の世界の人間だと思っていた杏奈の飾らない姿を知った京太郎は少しずつ彼女のことを知りたいと思うようになっていく。
おすすめのポイントを三つ紹介!
- 『京太郎(きょうたろう)&杏奈(あんな)』超絶初心同士の恋愛が最高!
本作は対照的な二人の恋愛模様をコミカルに、時にシリアスに描いた青春ストーリーとなっています。
中学2年生の初めての恋。京太郎は本当に何もかもを知らない状態で自分の心の中にある感情の名前探しから始めることになります。自分の奇行に戸惑いながらも”好き”という感情に気付くまでの流れが心理描写を使ってとても優しく描かれています。
超奥手の京太郎と積極的にアピールしてくる杏奈のやりとりが読んでいて本当に最高なんです。 - 『好き』という感情の成長が緻密に描かれていて、主人公たちのこと大好きになる!
中学生という多感な時期、まだ好きという感情がどういうものなのか曖昧な中で、お互いの時を少しずつ積み上げながら距離を縮めていく感じがもどかしくも初恋の初々しさを見事に表現していて本当にグッドです👍
相手の様子を窺いながら、恥ずかしそうに話す二人のやりとりに毎回ニヤニヤが止まりません(笑) - 言葉を尽くして、成長していく二人の関係が素晴らしい
本作は二人の京太郎と杏奈のやりとりが多く描かれており、それに応じて会話する回数も非常に多いです。
コミカルなやりとりにクスっとする瞬間もあれば、初々しさ全開のやりとりに悶絶する瞬間も沢山あります。
そんな一つひとつのやりとりの中に、僅かですが、でも確実に二人の距離が縮まっていくのを感じることが出来るんです。
沢山話して沢山知って、沢山泣いて、沢山傷ついて、そして沢山笑い合う。
幾重に積み重なった二人の時間と思い出が次のシーンへと見事に繋がっていく構成が本当に素晴らしい作品です。
どんな人におすすめ?
- 今すぐ恋をしたい方
- ツンデレ・成長系恋愛が好きな方
- 超初心同士の恋愛が大好きな方
イラスト!!
- クスっとしてしまうシーンが多い!

- 距離間がわからなくて戸惑うことも・・・

キャラクター紹介
- 名前:市川 京太郎(いちかわ きょうたろう)
- 登場巻:第1巻~
- 立ち位置:本作の主人公
【紹介】
中二病を発症している中学二年生。自分の感情を表現することが非常に苦手な、いわゆる超絶陰キャの少年。自分が殺人鬼になっては、他人を襲う妄想をして日々を過ごしている。
人気者の杏奈に対しては嫉妬に近い感情を抱いており、妄想の中では常に強気の立場だが、図書室で二人きりになったときは極度の緊張からまともに会話することもできない状態になる。
そんな状態の中、図書室で二人きりの時間を経ていくうちに彼女に対する気持ちに徐々に変化が起きていく。
- 名前:山田 杏奈(やまだ あんな)
- 登場巻:第1巻~
- 立ち位置:本作のヒロイン
【紹介】
京太郎のクラスメイトで学校一の美少女かつ人気者。
誰にでも表裏無く接する純真無垢な少女だが、図書室で巨大おにぎりを食べているところを京太郎に見つかって以来、頻繁に図書室を訪れるようになる。(おやつを食べるため)
芸能人として活動しており、モデルやテレビ撮影もこなしつつ学校に通っている。
先輩にナンパされているところを京太郎の奇行で助けられてときから彼のことを少しずつ意識するようになる。
読んだ感想・レビュー
本作品は中二病全開のコミュ障少年、市川京太郎と、クラス中の人気者で学校一の美少女、山田杏奈の超絶初心でとても甘酸っぱい恋愛模様を描いた青春ストーリーとなっています。
京太郎なんて見ているこっちが恥ずかしくなってしまうくらい拗らせてますね(笑)
中二心は妄想でいっぱい!でも、その妄想の中にいるのはいつも山田杏奈で、自分では自覚していないけれどいつも瞳と心は彼女の方を向いているんですよね。
自分のように真っ黒で、探しても何も見つけられない程の空虚な世界で生きている人間とは全然違う存在で、目で追ってしまうのはその彼女や彼女がいる世界に憧れているから。
でもそんなこと思っている自分を認めたくなくて、自分のこれまでも否定したくなくて、ずっと目を背けている感じが伝わってきて、胃がキュッとしてしまいます。
しかし、図書室での出会いを経て、完璧な世界の住人だと思っていた杏奈が、ちょっとポンコツで、芸能人だけど年相応の女の子で、食べることが何より大好きなクラスメイトだということを徐々に知っていき、その心の内に変化が起こっていきます。
杏奈の姿を目で追ってしまうのは、嫉妬しているから、憧れているから、自分とは違う世界の住人だから。そんなのもではなく、少しずつだけど言葉を交わして、その気持ちに触れて、彼女の頑張りを知って、違う世界の住人だと思っていた少女が、自分が思っていたよりもずっと近くにいる人間だと認識した途端に京太郎は新しい感情に気付いていくことになります。


大人というにはまだ幼過ぎて、でも自分の意志を持ち始める中学二年生という絶妙な時期の恋愛模様。京太郎と杏奈は学校という限られた空間を逆に最大限に利用して、沢山の会話をしていきます。
本当に些細なことだけれど、『言葉』を尽くして沢山の事を知って、徐々に徐々にお互いの距離を縮めていく様子が本当に上手く描かれていて凄いです。
ゆっくりと、でも確実に過ぎ去っていく中学校生活の中で、二人が共有してく想いや感情が甘酸っぱくて最高なんですよ。
超絶初心で可愛い二人のこれからに注目です!


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