
原作:大森藤ノ
作画:青井聖
ジャンル:ファンタジー
掲載誌:別冊少年マガジン
連載期間:2020年 12月9日~
刊行巻数:13巻(2025/07/24 現在)
あらすじ
魔法絶対至上主義の世界。
遥か昔、人々は空を知らず、闇に閉ざされていて、世界は『天上の侵略者』に脅かされていた。
そんな中、立ち上がったのは五人の魔法使い。
後に世界を救い、平和をもたらした最強の魔法使いは『至高の五杖』と呼ばれるようになる。
リガーデン魔法学院の生徒であるウィル・セルフォルトは優秀な頭脳と卓越した剣技を持ち合わせているにも関わらず、魔法を一切使うことが出来ない『無能者』として日々を過ごしていた。
学院では魔法が使えないがゆえに、実技の単位を取得すること出来ず、筆記と実習でどうにか単位を取得して卒業すること、そしてその先にある全ての魔導士達の憧れである『至高の五杖』を目指すウィル。
筆記のみの優等生という意味が込められた蔑称『ラーナー』と呼ばれながらも、人より何倍も努力して、危険であるダンジョンに潜ってはモンスターを狩りまくり必死に卒業を目指すのは、『ある少女との約束』を果たすため。
いつか、自分よりも遥か天上に至った少女の隣に立つために、少年は剣を手に魔法至上主義の世界を駆け抜けていく。
これは、魔法の才に恵まれなかった少年と、圧倒的な魔法の才に恵まれた少女の織りなす、杖と剣の魔剣譚、開幕です。
おすすめのポイントを三つ紹介!
- 魔法至上主義の世界で、『無能者』の少年が知恵と剣技でのし上がっていく熱い展開!
主人公、ウィルは魔法至上主義の世界、そしてその学院に通いながらも魔法を一切使うことが出来ない『無能者』です。
しかし、人より何倍も努力する才能と卓越した剣技をもって、圧倒的な魔法の才を持つ同級生たちに立ち向かい、自分自身の価値を証明していく展開が激熱なんです。 - 最高のバトル演出、そして少しずつ解き明かされていく世界の仕組みを描いた重厚なストーリー
本作の魅力はなんといっても、ド迫力のバトル演出×重厚なストーリーの組み合わせです。
高速戦闘の中の斬撃、魔法同士の衝突、戦闘中に舞う粉塵でさえも非常に細かく描かれており、それを演出するキャラクター達も皆魅力的です。
そして、素晴らしいのはそれだけではなく、この魔法至上主義の世界はどうして出来たのか、『至高の五杖』達が作る結界の外には何があるのか、謎が謎を呼ぶ重厚なストーリーもまたこの作品の最大の魅力の一つです。 - 超天才ヒロインと凡人以下と呼ばれる主人公の最高の恋物語
ウィルが『無能者』や『筆記のみの優等生』と呼ばれ、魔導士たちに馬鹿にされながらも、絶えず空を見上げ、努力し続けるのは既に天上に至った大切な幼馴染の隣に立つため。
幼少の頃に同じ孤児院で育った幼馴染の少女と交わした『空に一番近い塔のてっぺんで夕日をみる』という約束を果たすため、至高の存在を目指すウィルとそんな彼を誰よりも大切に想う稀代の天才魔導士にして至高の五杖の一杖『エルファリア』の関係が超最高です!
どんな人におすすめ?
- ファンタジーの王道展開が大好きな方
- 幼馴染ヒロインが最強だと思っている方
- 最高クオリティーのバトル演出が見たい方
イラスト!!
- ド迫力の戦闘!

- 繊細なタッチで描かれるキャラクター達

キャラクター紹介
- 名前:ウィル・セルフォルト
- 登場巻:第1巻~
- 立ち位置:本作の主人公
【紹介】
リガーデン魔法学院に所属する六年生。魔法至上主義の世界において全く魔法を使うことが出来ない。その為、学院の生徒たちからは『無能者』、『筆記のみの優等生』と呼ばれている。
卒業ために筆記、実技、実習それぞれで単位を取得する必要があるが、魔法が全く使えない為、筆記と実習のみでなんとか単位を稼いでいる。
実習では一人で挑むには危険とされているダンジョン第7層まで、その卓越した剣技を使って踏破している。
先に『至高の五杖』に至ったエルファリアに追いつくため日々研鑽を重ねている。
- 名前:エルファリア・アルヴィス・セルフォルト
- 登場巻:第1巻~
- 立ち位置:本作のヒロイン
【紹介】
全ての魔導士たちの夢、『至高の五杖』に最年少の15歳で上り詰めた天才少女。
リガーデン魔法学院も飛び級で卒業しており、その美しい美貌と彼女が得意とする氷魔法から『氷姫の杖(アルヴィス・ヴィーナ)』、『深窓の氷姫』と呼ばれている。
ウィルとは育った孤児院が同じで、幼少の頃より彼の事をとても大切に想っている。
- 名前:コレット・ロワール
- 登場巻:第1巻~
- 立ち位置:ウィルの同級生
【紹介】
魔法を使えないウィルが学院生たちから敬遠される中、彼の傍にいた数少ない人物。
ウィルの凄さに気付いており、そして過去の出来事から彼に想いを寄せている。
いつもウィルがエルファリアの事ばかり考えているため、彼女にとても嫉妬している。
今は没落しているが土魔法の名家、ロワール家の出身。
- 名前:シオン・アルスター
- 登場巻:第1巻~
- 立ち位置:ウィルの同級生
【紹介】
火の魔法を得意とする、学院六年生。
プライドが高く無能者であるウィルを見下していたが、ある事件をきっかけに彼の中にある強さの根幹を無意識に知りたいと思うようになり、ライバル視するようになる。
読んだ感想・レビュー
魔法が世界を席巻する中で、無能者であるウィル・セルフォルトが知略と剣技とその身一つで世界を切り裂いていく最高の王道ファンタジー、杖と剣のウィストリア。
筆記は学院一優秀!だけれど魔法が使えないせいで実技の単位がとれないウィルは、最後の砦『実習』でダンジョンに潜りモンスターを狩りまくるという離れ業で単位を取得しています。
同級生たちは華麗に優雅に魔法を操り実技で単位を取得していく中、薄暗いダンジョンのセーフティーネットも何もない状況で、泥臭く単位を集めるウィルは魔導士とは180°別の存在と言っても過言ではないでしょう。
彼の努力を沢山の生徒たちが笑います。
魔法が使えない存在なんて、どんな卓越した能力を持っていようとも無価値だと心無いことも言われます。
でも、それでも絶対に自分の夢を諦めないウィルが本当に格好良いんですよ。
彼の夢、それは最高位の魔導士『至高の五杖』になって、大切な幼馴染であるエルファリアの隣りに立つこと、そして塔のてっぺんで一緒に本物の空、本物の夕日を一緒に見ること。
孤児院で一緒に育ったウィルとエルファリアの幼少の頃より共有する夢の為に、彼は知略の限りを尽くしてその非凡な剣技を振るい、魔法世界を駆け抜けていくんですよね。
エルファリアを想い、どんな時も彼女との約束を思い出して何度も立ち上がるウィルが本当に格好良くて最高で、そんな彼を想うエルファリアの優しさも本当に可愛らしくて最高です。
タイトルでもある杖と剣は彼らの事を示しているのでしょうか。

そして、前述にもある通り、本作には他にも沢山の魅力があります。
戦闘の演出はイラストに載せさせていただいた通り、臨場感が本当に凄くて、音も聞こえてくるかのような迫力があります。
そして、そんな素晴らしい絵に加えて、ストーリーもとても重厚なものになっています。
なぜ、魔法だけが発達した世界になっているのか、なぜウィルは魔法を使えないのか、『至高の五杖』が支える世界の結界はなぜ必要なのか、世界の外には何が広がっているのか。
考察が大好きな人は必見ですよ!
沢山の勢力、キャラクター達が暗躍し、誰が仲間なのか敵なのか、沢山の伏線が散りばめられた世界観の先で待ち受けている真実と少年ウィルが辿り着く世界に注目です。
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