
ここでは薫る花は凛と咲く 第17巻の内容について少しだけ紹介します♪
気になるポイントを紹介しますので是非見ていってください!
あらすじ
高校三年生になった凛太郎たちは、友人たちと過ごす最後の一年の始まりにお花見に行く予定だったが、薫子の母が体調不良で倒れたと連絡を受ける。
幸い大事には至らなかったが、お花見は見送ることに。
後日、和栗家の提案でたこ焼きパーティーを開催することになった凛太郎たち。
各々が楽しい時間を過ごす中、凛太郎は薫子の父である和栗遥介と二人きりで追加の買い出しに向かうことに。
恋人の父親と二人きりという、極限の緊張状態の中、遥介が語るのは和栗家の過去の出来事でーーー
本巻のテーマ
『支えて、支えられて、生きていく』
印象に残ったポイント
- 和栗家にとって、紬凛太郎とは
薫子にとって凛太郎とは、既にかけがえのない愛おしい存在だと言えますが、和栗家の人々にとってはどうなのでしょうか?
短い時間の中で、紬凛太郎という人間を理解するのは非常に難しいことだと思いますが、和栗家の人たちは娘の薫子を通して、凛太郎の本質を理解していきます。
そこで見えてくる一つの家族の形が本当に凄いんです。 - 目指したい未来、だけれど怖いと口にする薫子の心情
凛太郎がパティシエになるという進路を決めた中、まだ進路を決められていない薫子ですが、実は彼女自身の中で目指したい夢は決まっていました。
しかし、ある理由からどうしても一歩踏み出すことを躊躇してしまうのです。
誰でも絶対に感じてしまうその葛藤と、ずっと隠していた彼女の気持ちが痛いくらいに伝わってくる構成が素晴らし過ぎるのと同時に、心を抉ってくるんです。 - 宇佐美翔平の本質
本作で一番安心するキャラクターである彼も友人たちが続々と進路を決めていく中で焦り始めます。
ですが、なぜか彼に関しては心配にならないというかなんというか(笑)
その答えの一端を本巻で垣間見ることができます。
なるほどなぁ、と感じること間違いなしです!
ストーリーの感想
遂に始まった高校三年生、素敵な友人たちと同じ時間を過ごし、人間としてひと際成長した凛太郎の最後の一年が始まりました。
始業式の後に一緒にお花見をするなんて一年前の状況からはとてもじゃないけど考えられませんよね。
物語はもう一年の時が過ぎたんだと思うのと同時に、沢山の出来事があって悩み苦しみながらもなりたい自分に手を伸ばし続けた今の凛太郎の姿は一年前からは想像できないほど成長したのではないかと感じます。
話は戻って、友人たちと行くお花見を楽しみにしていた凛太郎ですが、薫子の弟の和栗洸介から母が倒れたと連絡を受けます。
いきなりの出来事で、ええ!?と衝撃を受ける展開になりますが、幸い大事には至らず、凛太郎たちも私もほっとします。
当然、お花見は当然中止となってしまいます。(仕方ないです)
しかし、和栗家の提案でたこ焼きパーティーを開催することになった凛太郎たちは、暗い雰囲気を一掃するかのようにみんなで盛り上がりますが、途中、薫子の父である和栗遥介が凛太郎を買い出しに連れ出すんですよね。
恋人の父親と二人きりって!
勿論緊張しまくりの凛太郎(笑)、ですが、そこで遥介から送られる言葉に彼は驚きます。
それは”ありがとう”という感謝の言葉でした。
いきなりの事にまたしても、ええ!?となりますが、それは一年と少し前の冬、今回のように薫子の母が倒れた時に、いろいろなことを一人で抱え込んでしまっていた薫子に優しい言葉をかけてくれた青年に対する感謝の言葉でした。
そう、薫子と凛太郎が出会ったあの日です。
薫子が持ち帰ったケーキを二人で食べながら、『美味しいねお父さん。お母さんが元気になったら皆で食べたいね』と笑顔で話す娘をみて、何もできなかった自分への不甲斐なさと、彼女に笑顔を取り戻してくれたケーキ屋の店員さんへの感謝の気持ち、沢山の感情が入り乱れながらも”ありがとう”と凛太郎へ伝えてくれる遥介は、やはり優しい人間なのだと感じました。

そんな素敵な父親を見て成長した薫子は言わずもがな素敵な人間になっていて、そんな彼女を遥介は娘だけれど人として、とても尊敬していると作中で表現しています。
『あの子は自分の人生を自分で決めて その意思を投げ出さず しっかりと背負って生きている』
そんな尊敬してやまない娘が選んだ人だから何も心配していないと断言する父!
家族の中で互いにリスペクトし合う関係って本当に凄いですよね。娘だけれど一人の尊敬する人間だからこそ、その人の選択を信じ、尊重する、もちろん今回のように二人きりになって凛太郎と話すあたり父親としてもとても素敵ですよね!
恋人の父親と短いながらも濃い時間を過ごした凛太郎は、より一層引き締まる思いを胸に薫子との久々のデートに向かいます。
そこでいつもと様子が違う薫子にすぐ気が付きます。
それは彼女の進路についての悩みで、それとなく探りを入れる凛太郎でしたが、薫子からの返答はまだ決まっていないというものでした。
しかし、薫子の様子から何かを察する凛太郎、それでも優しく『そっか』と見ないふりをしてくれようとする彼に薫子は嘘をつきたくないと本心を打ち明けるのですが、この一瞬のやりとりの描写が本当に綺麗に描かれていて凄いんです。
そして薫子の将来なりたいと考えている職業、それを目指す上で『怖い』と躊躇ってしまうことや自分が思う薫子という人間の本質を凛太郎に伝えます。
薫子の言葉を受け止めた凛太郎は、彼女の手をぎゅっと握って『薫子さん聞いて』と語りかけます。
この手を握る仕草、やりたいこと目指したい将来に対する不安が一気に押し寄せて怖いと口にする薫子に対して、今は隣にいるよ、だから大丈夫だよって言ってくれているみたいで本当に格好良いんです。
そして伝えてくれるのは、凛太郎が知っている和栗薫子という少女がどれだけ素敵で、どれくらい尊敬している人間かをこれでもかというほど言葉にしてくれます。
それは、少し前に娘としてだけでなく一人の人間として尊敬していると話していた彼女の父の言葉もあわせて伝えてくれるんですよね。。。
一年間、ずっと近くで見てきた大切な人に向けた、優しくてとても力強い言葉。
恋人として、小さな手で大きな背中を押してくれていた彼女への最大限の敬意と想いを込めて伝える凛太郎の言葉は本当に素晴らしいもので、想いの究極系の一つを垣間見たように感じました。

キャラクターについての感想
- 和栗 薫子(わぐり かおるこ)
母親の体調不良、進路への不安、一度に大変なことが沢山あった彼女ですが、今はそれを分かち合える友人と、支えてくれる恋人の存在があって、今まで以上に自分の気持ちを素直に伝えられるようになってよかったと思いました。 - 和栗 遥介(うさみ しょうへい)
娘を大切に思っているのと同時に、尊敬と信頼を持って家族に接している素敵なお父さん!
子供を導き、時に教えられる関係って本当に素敵ですよね。
筆者の感想
薫る花は凛と咲く第17巻。
いつものことですが内容が濃い!
一巻のボリュームじゃないですよ!でもスラスラ読めてしまうのはきっとこの作品に没入しているということですよね(笑)
本巻では、家族の在り方、互いに尊敬しあい真摯に向き合う姿勢がめちゃくちゃ丁寧に描かれています。
その他にも、去年の雪辱に燃えるスポ大や宇佐美家の面々もふんだんに描かれた最高の17巻になっていますので注目ですよ。
第18巻感想はこちら👇
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