おすすめマンガ あらすじ紹介 『薫る花は凛と咲く』

画像は「薫る花は凛と咲く」第1巻より 作者/三香見サカ

作者:三香見サカ
ジャンル:恋愛、青春、学園、学生、家族
掲載サイト:マガジンポケット
連載期間:2021/10/21~連載中
刊行巻数:17巻(2025/06/14 現在)

あらすじ

地元では底辺男子高校といわれている『千鳥高校』に通う、二年生の紬凛太郎(つむぎりんたろう)は、根はとても優しく温厚な性格の持ち主だが、高身長、強面、金髪、ピアスという風貌で周りの人々から敬遠されていた。
そんな彼の実家は『Patisserie Plain』というケーキ屋で、時折店の手伝いしており、ある日、閉店間際の店内でもの凄い量のケーキを食べている少女、和栗薫子(わぐりかおるこ)と出会う。
彼女は千鳥高校のすぐ隣にある、由緒正しきお嬢様学校『桔梗女子高校』に通う生徒で、『千鳥と桔梗』の生徒はお互いを毛嫌いしていた。
そんな状態の中でも、薫子は嫌な態度一つ取らず、むしろ積極的に凛太郎に話しかけてくるようになる。
毛嫌いしているはずの千鳥の、しかも小さい頃から他人に敬遠されてきた自分に対して、優しく話しかけてきてくれる彼女に、徐々に興味を持ち始める凛太郎。
それに、薫子の方は今回会う以前から彼のことを知っていて??
これは、優しいけれど自分に自信が持てない少年と、まっすぐな瞳で少年を見てくれる少女、そしてそれを取り巻く人々のとても優しくて温かい物語。

おすすめのポイントを三つ紹介!

  • 凛太郎と薫子のやり取りが甘酸っぱい、でもそれだけじゃない!
    凛太郎と薫子のやり取りが毎回良いです!青春してます。しかしもちろんそれだけではありません。注目すべきは彼女に勇気と元気を与えてくれる彼の行動、そして彼の幾重にも絡まった心の糸を優しく少しずつ解いていく彼女の言葉、この二点が本当に凄いです。ストーリーが進むにつれてより顕著に現れてきます。
  • 登場キャラクター個々にスポットライトを当てた重厚なストーリー
    本作は、主人公である紬凛太郎と和栗薫子の他にも、彼等の友人や家族たちが登場します。その一人ひとりにフォーカスして、とても深堀されていることが非常に特徴的で素晴らしいです。その為、主人公たちだけではなく、彼らにも非常に感情移入できて、全体的に広くて深い重厚なストーリーとなっています。
    また、皆それぞれ『コンプレックス』を持っています。それとどのように向き合っていくのかも非常に注目です。
  • 魅力的で温かいキャラクター達
    本作には基本的に、凛太郎側、薫子側の友達とその家族が登場します。最初から皆仲良く和気あいあい!では勿論ないです(笑)
    あらすじでも記載した通り『千鳥と桔梗』ですので、マイナスからのスタートとなります。彼等がどのようにして出会い、そしてお互いを知っていくのか、この過程が非常に緻密に描かれていて”気持ちわかるなぁ”って思わず呟いてしまうこと必須です。

どんな人におすすめ?

  • 友情、家族愛、ドラマを楽しみたい方
  • 優しい気持ちになりたい方
  • 恋を始めたい方
    この作品を読んで予習しましょう!

イラストが優しい

  • 表紙が毎回素晴らしい!
画像は「薫る花は凛と咲く」第3巻より 作者/三香見サカ
画像は「薫る花は凛と咲く」第4巻より 作者/三香見サカ
  • 繊細なタッチが魅力的
画像は「薫る花は凛と咲く」第1巻より 作者/三香見サカ

キャラクター紹介

  • 名前:紬凛太郎(つむぎりんたろう)
  • 登場巻:第1巻~
  • 立ち位置:本作の主人公

【紹介】
地元では底辺男子高校といわれている千鳥高校に通う二年生。根はとても優しく温厚な性格の持ち主だが、高身長、強面、金髪、ピアスという風貌で小さなころから周りの人々から恐れられ敬遠されてきた。
そんな過去から基本的に物事に対しては諦めのような感情を抱いているが、薫子との出会いが彼と彼の家族の止まった時を動かしていくことに。

  • 名前:和栗薫子(わぐりかおるこ)
  • 登場巻:第1巻~
  • 立ち位置:本作のもう一人の主人公

【紹介】
千鳥高校のすぐ隣にある、由緒正しきお嬢様学校、桔梗女子高校に通う二年生。真っすぐな心の持ち主で桔梗の生徒たちの大半が抱いている千鳥高校への悪い印象を一切持っていない。
人の本質は環境ではなくその人自身を見て判断すべきと考えており、凛太郎にも最初から分け隔てなく接している。
どうやら過去に彼と出会っているらしく?

  • 名前:宇佐美翔平(うさみしょうへい)
  • 登場巻:第1巻~
  • 立ち位置:凛太郎の友人

【紹介】
元気の塊。
クラスに一人はいる元気印の愛されキャラ。
基本的に何も考えずに感じたことをそのまま言葉にするが、偶にその言葉が刺さる瞬間がある。悪いと思ったことは素直に謝る素直な人間。

  • 名前:夏沢朔(なつさわさく)
  • 登場巻:第1巻~
  • 立ち位置:凛太郎の友人

【紹介】
いつもクールな天才。
底辺高校千鳥の生徒であってもその成績は全国トップクラス。基本的に他人とかかわるのは面倒だと思っているが凛太郎、翔平、絢斗のことはとても大切に思っている。

  • 名前:依田絢斗(よりたあやと)
  • 登場巻:第1巻~
  • 立ち位置:凛太郎の友人

【紹介】
暴走する翔平と言葉足らずの朔のアシスト係。
いつもニコニコしていて優しいが、四人の中では怒らせると実は一番怖い。周りの状況をみて冷静に判断を下せる落ち着いた一面も持つ。

  • 名前:保科昂(ほしなすばる)
  • 登場巻:第1巻~
  • 立ち位置:薫子の友人

【紹介】
薫子とは昔からの友人。
銀髪長身の美少女で普段はとてもクールだが、千鳥高校の生徒たちを毛嫌いしており、薫子に近づく凛太郎のことを良く思っていない。

読んだ感想・レビュー

本作の第17巻まで読みましたが、一言でいうなら史上最高に優しい神作です。
本作はあらすじにも記載していますが、主人公紬凛太郎と和栗薫子を軸として彼らと彼らに関わる人物たちの人間ドラマを描いた作品となっています。
登場人物皆がそれぞれコンプレックスを抱えており、自分ではどうしようもできないそれ(そもそもコンプレックスという自覚すらない)を、認識して向き合っていく描写が優しい絵と共にとても丁寧に描かれています。
友人とは、優しい言葉をくれるだけの存在なのか?
家族とは、自らを受け入れてくれるだけの存在なのか?
そんな友人とは?家族とは?という定義を、言葉だけでなく物語全体を通して我々読者に伝えてくれるという意味で本当に素晴らしい作品です。
印象に残っている描写は本当に沢山ありますが、共感という意味で、薫子の友人、保科昂の心の内が非常に印象的でした。
身体が大きくなって、出来ることが増えて、見る世界が広がって、でも心の中は昔のまま全然自分に自信がない。そんな自分が大嫌い。本当に胸に刺さるなぁ(笑)と、思いながら読んでいました。

画像は「薫る花は凛と咲く」第2巻より 作者/三香見サカ

そんな彼女が、どのようにして自分と向き合い、前に進んでいくのか皆さんも確かめてみたくありませんか?

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