ウマ娘 シンデレラグレイ 第1巻 感想 『灰被り姫が頂へ至るまでの物語』

画像は「ウマ娘 シンデレラグレイ」第1巻より 漫画/久住太陽 脚本/杉浦理史

ここではウマ娘 シンデレラグレイ 第1巻の内容について少しだけ紹介します♪

画像は「ウマ娘 シンデレラグレイ」第1巻より 漫画/久住太陽 脚本/杉浦理史

タイトル:ウマ娘 シンデレラグレイ
作者:漫画/久住太陽 脚本/杉浦理史
連載期間:2020年6月~連載中
巻数:19巻(2025年5月現在)

ウマ娘 シンデレラグレイの魅力とは!?

・史実を基にした、時にコミカルで、時に熱狂的で、時に涙あふれるストーリー
・圧倒的に引き込まれる画力
・競走馬の擬人化による魅力的なキャラクター達

ウマ娘って何?

『ウマ娘』
それは別世界に存在する名馬の名と魂を受け継ぐ少女たち
彼女達には耳があり
尾があり
超人的な脚がある
時に数奇で時に輝かしい運命を辿る神秘的な存在

この世界に生きる彼女達の運命はまだ誰にも分らない

文章は「ウマ娘 シンデレラグレイ」第1巻より 漫画/久住太陽 脚本/杉浦理史

つまりとても凄い馬さん達の意思を継いだ凄い少女たちと理解しました!(かわいいから良し(笑))

そんな凄いウマ娘たちの中の、とある一人の『少女』にフォーカスした作品がこの『ウマ娘 シンデレラグレイ』です。
筆者はこの『少女』のことをあまり知りませんでしたが、友人から薦められる(友人の説明が上手過ぎる)がままこの作品を読んでみることにしました。

『少女』と『おじさん』の出会い

物語は『中央』から少しだけ離れたカサマツで始まります。
そこでウマ娘達のトレーナーとして日々を過ごしている『おじさん』こと北原穣(きたはらじょう)は、自分と重ね合わせて心の底から応援したくなるようなウマ娘に出会えることを期待して、日々レース場へ足を運んでいました。
その日も収穫なく、帰路についていた彼でしたが、道中でとんでもないスピードで彼を追い越していく何かを目にします。

画像は「ウマ娘 シンデレラグレイ」第1巻より 漫画/久住太陽 脚本/杉浦理史

後にその何かが、彼が所属するカサマツトレセン学園の新入生であることを知ります。
新入生たちの実力をみるために、同僚達とレースをチェックする北原穣(きたはらじょう)でしたが、同僚達が必死に優良株を探す中、心の奥底では諦めにも似た気持ちが顔を覗かせていました。

きっと、ここでは彼が心の奥底から応援したくなるようなウマ娘は見つからない、と。

でもそこに、彼のその自分に酔ったかのような想いを、完膚なきまでに破壊する『少女』が現れます。
無表情に、淡々と、自分の走りを披露する『少女』を見た彼は、先ほどまで覗かせていた諦め顔を殴ることさえ忘れて、唯々彼女の走りに目を奪われます。

これはきっと、これまでにそしてこれから先も、もしかしたら起こりえない位の運命的な出会いだったのではないでしょうか。

画像は「ウマ娘 シンデレラグレイ」第1巻より 漫画/久住太陽 脚本/杉浦理史

おじいちゃんが気になる(笑)

走れることへの喜び

髪、耳、尻尾、瞳、全てが灰色の『少女』はいつも泥だらけで、それに加えてとても天然です。その言動から同級生を困惑させてしまうこともしばしば(笑)
そして、この『少女』、本当にひたすら走り続けますし、食べまくります。
作中でも母親に、学費はあんたの食費と比べたら大したことない、と言われている程に食べます(笑)

作品を読み進める中で、この子なんでこんなに走るのだろうかと小さな疑問が出てきます。
誰か勝ちたい相手がいるとか、目標にしているレースでタイトルをとるとか、『少女』にとって走るとは何なのでしょうか。
そんな疑問に『少女』の友人であるベルノライトがド直球を投げてくれます。

なんでそんなに走るの?

対する『少女』の回答は・・・

走れるから?

なんでと言われましても・・・という感じの返し方がちょっと面白いですね(笑)

でもこの回答に???が浮かぶと思いますが、そう!彼女にとって立つこと、そして走ることは奇跡なのです。
というのも、彼女は生まれつき膝が悪く立ち上がることすら困難な状態で、そんな彼女のために、毎日何時間も膝のマッサージをしてくれた人がいました。
それは『少女』の母親です。
お母さん(´;ω;`) ← こういうのかなり弱い筆者です。。。
母親の献身的なマッサージの甲斐あって、立って走る、そんな当たり前の行動を夢見ていた少女は遂にその夢を叶えたのでしょうね。
当たり前の事が当たり前じゃない。人が最初から持っているものをようやく手にできた喜び。
勝ちたい相手に勝つ、目標にしているレースでタイトルをとる、これは紛れもない私たちが思い浮かべる明確なゴールと言えると思いますが、『少女』にとって、立って走るは一つのゴールだったのではないでしょうか。

『少女』の成長

前述でも触れたように、走ること、これが『少女』の世界の全てでした。しかし、やはりと言いましょうか、レースの世界には勝ち負けという存在が切っても切り離せません。
カサマツトレセン学園への入学を経て、北原穣(きたはらじょう)と出会い、同年代のライバルと出会い、関わりあううちに、彼女は自身の中に芽生える新たな感情に気づくことになるのです。

ライバルに感化され、その感情の意味を少しずつ理解していく姿が『これが青春てやつ!?』って、少しだけ羨ましくもあり、眩しい気持ちが沸き上がります。

画像は「ウマ娘 シンデレラグレイ」第1巻より 漫画/久住太陽 脚本/杉浦理史

その『少女』の名は!

走れることの喜び、レースで競い合うことの楽しさ、自らの目標をもって、素晴らしい世界を全速力で駆け抜けていく彼女の行きつく先とは!?
そんな灰被り姫『オグリキャップ』から目が離せません!

ちょこっと感想

1巻を読んでみての感想ですが、絵がとても綺麗でとても迫力がありました。レース中の張りつめた空気、読んでいるこちらが息をのんでしまいます。良い意味で緊張感が伝わってくる感じがしました。オグリキャップや彼女を取り巻く人々の行きつく先をこれからも楽しみにしています。

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