薫る花は凛と咲く 第4巻 感想『過去から現在、そして未来へ』

画像は「薫る花は凛と咲く」第4巻より 作者/三香見サカ

ここでは薫る花は凛と咲く 第4巻の内容について少しだけ紹介します♪
気になるポイントを紹介しますので是非見ていってください!

あらすじ

薫子との水族館デートで彼女への気持ちをはっきりと理解してしまった凛太郎。いつも間にか心の中で大きくなっていたその感情からもう目を逸らすことはできない、そう思いつつも初めての感情に戸惑う中、翔平たちが突然凛太郎の家に遊びに行きたいと言い出して。
そして当日偶然ケーキを買いに来た薫子と昂も合流してみんなでお食事会をすることに。
沢山の友人たちに囲まれ、過去の痛みがやがてその優しさで癒されていく。

本巻のテーマ

『過去と家族と友人たち』

印象に残ったポイント

  • 母が息子を想う気持ち
    凛太郎の母親である杏子は、凛太郎が幼少期に沢山傷つき、静かに涙を流しながら『もう全部諦めるよ』と告げられた時、一体どんな気持ちだったのでしょうか。きっと、自分を傷つけられるよりも何倍も辛かったのではないでしょうか。
    小さな凛太郎をそっと抱きしめるシーンと、大きくなった凛太郎が友人たちに囲まれているシーンの構成が本当に素晴らしいんですよ。(涙止まらないです。。。)
  • 仲間たちにはっきりと気持ちを伝える描写が増えた
    凛太郎は基本的に自分の気持ちを表に出さない人間でしたが、薫子との出会いや、自分を大切にしてくれる友人たちに正面から向き合いたい、そう決めてから、包み隠さず気持ちを伝える人間へと成長しています。
  • 好きな人の誕生日って自分のよりも数倍ドキドキする
    7月22日、それは和栗薫子の誕生日!
    保科昂の情報により薫子の誕生日を事前に知った凛太郎。好きな人の誕生日って何を挙げたら喜んでくれるのか悩みますよね。(笑)
    自分の世界に明かりを灯してくれた彼女に、感謝の想いを伝えたい。そして出来れば喜んで欲しい。沢山の感情が入り乱れる中、どんな事を伝えたい?大切なことはなんだ?そんなテーマで綴られる凛太郎の葛藤に注目です。

ストーリーの感想

友人たちや店を訪れた薫子たちも交えて紬家での食事会。沢山の友人たちに囲まれて楽しそうな表情を見せる我が子に紬杏子抱いた気持ちはどのようなものだったのでしょうか。
本巻では主人公の母親である彼女にもフォーカスして語られているところがポイントです。
凛太郎が幼少の頃、母親の前で見せたあまりにも悲しい笑顔。
強面の容姿から、友人ができず、クラスメイト達からも敬遠されていた凛太郎は、そのあまりの辛さから頑張ることも友人を作ることもやめる、全部自分が悪いから、全て諦めると涙を携えた悲しい笑顔で母親である杏子に告げます。
その表情で凛太郎がどれほど傷ついているのか理解してしまった彼女はそっと凛太郎を抱きしめるんですよね。
このシーンは親子の深い悲しみが伝わってきてとても辛かったです。。。
スーパーマンのように格好良く助けることも、名探偵のように華麗に解決してあげることもできなかった彼女の悔しさや悲しさがたった一コマで伝わってきます。
だからこそ、凛太郎という人間はとても優しくて良い子なんだ、誰かこの子を見つけてくれないかと願う彼女の気持ちに共感しまくりでした。
そんな母親の優しさと、凛太郎の強さが本巻で報われる形になったのは本当に良かったと思います。

画像は「薫る花は凛と咲く」第4巻より 作者/三香見サカ

そしてそして!本巻では迫りくる薫子の誕生日の為に、誕プレで悩みまくる凛太郎の様子がもの凄い共感性と共に描かれています。
初めて好きになった女の子に渡すプレゼント。何を渡せば喜んでくれるのかなんてわからないですよね(笑)わかりますその気持ち。
薫子の好きなものは何だろう。考えれば考えるほど、以前にも増して彼女の事を知りたいと強く願うようになっていきます。
ゆっくりと歩くような速さで近づいていく二人が見ていてとても温かく、そして少しだけもどかしい気持ちにさせてくれますね。

画像は「薫る花は凛と咲く」第4巻より 作者/三香見サカ

キャラクターについての感想

  • 紬 杏子(つむぎ きょうこ)
    母は強しという言葉を耳にしたことはありますが、本巻で少しそれを感じることが出来るかもしれません。
    親だからといって目の前の問題をすべて正しく解決することなんてできるわけありません。しかし、それでも凛太郎の為に懸命に努力する姿は最高の母親であると感じました。
  • 依田 絢斗(よりた あやと)
    凛太郎たち四人の中では一番冷静に物事を見ているみんなのブレーキ役的な存在で、これまで冷静に俯瞰するが故に少しだけ踏み込むことを恐れているところがあったかなと思っていました。
    ただ、凛太郎と少しずつ距離を縮めて、彼の気持ちを知っていくことで少しずつその踏み込んで凛太郎の事を知ろうとするようになっていきます。
    二人の距離感が絶妙でとても良いコンビなんですよね(笑)

筆者の感想

薫る花は凛と咲く第4巻。
この作品は本当に毎秒泣いてます(笑)
凛太郎に杏子さん、本当に良かったぁ。。。
凛太郎を抱きしめているシーンは本当に心に来ました。どんなに辛い時でも自分の味方でいてくれる家族がいるって本当に幸せなことですよね。

本作、一発ドカーンという描写はないのですが、キャラクター達の台詞や心理描写、そして繊細な絵が組み合わさって自分がそこに立っているかのように感じる時があるくらい素晴らしい作品です。
凛太郎と薫子の恋の行方も、それを見守る友人、家族たちの今後もとても気なりますね。

第5巻感想はこちら👇
薫る花は凛と咲く 第5巻 感想『沢山の伝えたい事』 | 午後の一休み

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