薫る花は凛と咲く 第7巻 感想『夏沢朔と宇佐美翔平』

画像は「薫る花は凛と咲く」第7巻より 作者/三香見サカ

ここでは薫る花は凛と咲く 第7巻の内容について少しだけ紹介します♪
気になるポイントを紹介しますので是非見ていってください!

あらすじ

薫子と二人きりの夏祭りデートで、自分の想いを伝え彼女と付き合うことになった凛太郎。沢山の思い出ができた最高の夏休みも終盤を迎え、凛太郎の友人である夏沢朔の誕生日会の為、またみんなで集まることに。
普段は寡黙だけれど、いつも何気ない日常を一緒に過ごしてくれる大切な友人の為に、手作りケーキをプレゼントすることに決めた凛太郎は初めて友人に送るケーキにみんなの反応がとても気になって!?

本巻のテーマ

『何度でも振り返る、少し苦くて、でも嬉しかったその瞬間』

印象に残ったポイント

  • 夏沢 朔(なつさわ さく)の嬉し恥ずかしい赤面
    夏沢朔という人間は、普段はクールで物静かな人物という印象を周りの人間に与えていますが、実は千鳥四人組の中で誰よりも仲間を大切に思っている人物なのではないでしょうか。
    普段はそれを口にすることができず、いつも宇佐美にからかわれていますが、そんな事も含めて彼等四人の良い関係が表現されているんですよね。羨ましい(笑)
    本巻ではそんな、普段なかなか素直になれない朔の読者悶絶の表情が沢山見れますよ!
  • 夏沢 朔という人間の本質を理解している宇佐美 翔平という最強の男
    前述した通り、誰よりも仲間を大切に思っている人物は夏沢朔だと思っていますが、誰よりも仲間の本質を理解しているのは宇佐美翔平ではないでしょうか。
    普段はクラスのムードメーカーでいつでも明るく、誰に対しても分け隔てなく接する宇佐美ですが、夏沢朔という人間の本質を見抜き、凛太郎、絢斗も含め、四人が仲良くなるきっかけを作ったのは間違いなく彼の、他人が見ていないところまでしっかりと見て、その本質を理解しようとする姿勢のおかげなのでしょう。
  • 凛太郎にとっての『ケーキ作り』とは
    好きな人の為に、大切な友人の為に、ケーキを手作りした凛太郎。
    本巻では彼らの笑顔や、ありがとうの言葉からある気持ちに気付くことになります。
    青年から一歩ずつ着実に大人になっていく彼の姿は必見です。

ストーリーの感想

夏休みが終盤に差し掛かる中、友人である夏沢朔の誕生日会のために、ケーキを手作りしてプレゼントすることを決めた凛太郎。
大切な友人の為にありったけの感謝を込めながら作ったケーキを朔と友人たちに見守られながらお披露目するシーンはこちらまで緊張しました(笑)
凛太郎の他にも、各々各自で悩んで用意したプレゼントを渡すみんなと、それを嬉し恥ずかしそうに受け取る朔の表情とリアクションが本当に最高でした。ありがとうございます。
そんな彼の姿に人一倍喜ぶ人物が本巻から登場します。
それが、朔の妹である夏沢澪(なつさわみお)です。
朔が家に凛太郎たち千鳥組の他に、薫子と昂を招いたことにとても驚いていました。きっとそれは普段の兄なら絶対にそんなことしないだろう、何があったんだ!?という驚愕の思いがあったのだと思います。
しかし、プレゼントを貰い、嬉しそうにしている兄(朔は必死にその表情を抑えている)と彼を囲んでいる優しい友人たちをみて、最高の友人たちと出会うことが出来たんだなと確信する姿が、素敵な絵からとても伝わってきて本当に最高でした。

画像は「薫る花は凛と咲く」第7巻より 作者/三香見サカ
画像は「薫る花は凛と咲く」第7巻より 作者/三香見サカ

自分だけが知っていた兄の良いところ。
自分だけが知っていた兄の優しいところ。
そんな兄のことを見つけ、好きだと言ってくれる友人たちの存在が本当に嬉しいと痛いほど伝わってくるシーンが最高の台詞と絵で表現されていて素晴らしいんですよ。
でも、

『皆 私には敵わないけどね!』

笑顔を浮かべて心の中で言っている澪ちゃん、本当に兄思いの最高の妹ちゃんです!

そして、本巻ではその最高の友人たちが仲良くなったきっかけが語られています。
一年前の文化祭、実行委員として集まった中にいたのが今では仲良し凛太郎たち四人組でした。
始めは、ぐいぐい距離を縮めていく宇佐美と、自分のパーソナルスペースに絶対に他人を入れない朔の相性は最悪で、どう転んだら今の四人の関係性が築けるのかとても懐疑的でした。
そんな中、ある出来事がきっかけで他の実行委員たちから懐疑的な目を向けられてしまう朔。
彼自身も弁明は一切せずに逆に悪態をついてしまうんですよね。
ここがなんとも彼らしいなと思ったりもして(笑)
徐々に雰囲気が悪くなっていく中、宇佐美だけは最初から朔のことを疑っておらず、まったく別のアプローチからこの問題を解決してみせます。
それは短い時間の中だけれど、夏沢朔がどのような人間かをちゃんと見た上で、彼の本質を理解していたからこそ他人とは違う切り口からアプローチ出来たのだと思います。
宇佐美本人は絶対に自覚していないでしょうが(笑)
実は四人の中で一番凄いのは彼なのではないでしょうか。

画像は「薫る花は凛と咲く」第7巻より 作者/三香見サカ

キャラクターについての感想

  • 夏沢 朔(なつさわ さく)
    凛太郎が成長していく中、夏沢朔という人物も同じくらい成長している登場キャラクターの一人だと思います。
    仲間思いで、でも普段は全然素直になれなくて、そんな自分が嫌いな彼ですが、そんな嫌いな自分を大好きだと言ってくれる友人たちが傍にいてくれて、徐々に自分自身と向き合っていく過程がこちらまで嬉しくなってしまうほど綺麗に描かれていて最高なんですよ。
  • 宇佐美 翔平(うさみ しょうへい)
    千鳥四人組の中ではムービーメーカー的存在で、偶に空気の読めない発言で皆から呆れられてしまうことがありますが、その実、誰よりも友人たちの事を理解している最高の男だと思います。
    思ったことをそのまま口にしてしまう彼ですが、その言葉は誰よりも本質をついていて、それは表裏がないからこそ出てくる気持ちなのではないかと思います。

筆者の感想

薫る花は凛と咲く第7巻。
友達って最高ですよね。そう思わせてくれる温かい巻となっております。
自分にはない、何かを持っていて、それが本当に羨ましくて少しだけ嫉妬して、そんな沢山の気持ちがあるからこそ、その人の事を大切だと思わせてくれるのだと改めて認識させてくれる本作に感謝です。
優しい言葉、優しい絵でゆっくりと紡がれる最高の物語に今後も注目です。

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