おすすめマンガ あらすじ紹介 言葉じゃない、ダンスで語れ!『ワンダンス』

画像は「ワンダンス」第1巻より 作者/珈琲

作者:珈琲
ジャンル:ストリートダンス、青春、学生
掲載誌:月刊アフタヌーン、マガジンポケット
連載期間:2019年 1月25日~
刊行巻数:13巻(2025/08/05 現在)

あらすじ

一凛高校に通う一年生の小谷花木(こたにかぼく)は、同級生の湾田光莉(わんだひかり)が校内でダンスの練習をしている姿に目を奪われる。
吃音症を患い、自らの意志を示すこと、何より目立つことが苦手な花木は高校入学後も当たり障りない生活を過ごすことで、学生社会に溶け込んでいた。
そんな中、光莉に魅せられ、ダンスに興味を持つようになるが、それと同時に中学時代に授業で踊った自分の姿の格好悪さから、人前で踊ることへの抵抗感が沸き上がる情熱の炎を燻ぶらせているのだった。
それでも彼女のダンスを心から楽しそうに踊る様子、真剣に向き合う様子、何より『自由になれる感じがする』という言葉から、自分も心の中にある気持ちに素直になることを決意する。
これは、ダンサーとして沢山の人々と交流し、共に高めあいながら人間としても成長していく少年少女たちの物語。

おすすめのポイントを三つ紹介!

  • 吃音症をハンデとせず、ダンサーとしても人としても成長していく主人公が最高に格好良い
    本作の主人公である小谷花木(こたにかぼく)は、長身で手足も長いため自然と周りの視線が集まりやすいのですが、吃音症で人前で話すことが大の苦手です。
    そんなシャイな主人公ですが、湾田光莉(わんだひかり)の踊っている姿から、ダンスでなら言葉が無くても自分を表現できる、自分を知ってもらうためにはどんなダンスを踊ろうかと心躍らせていく姿が前向きで、本当に格好良いんです。
    ダンスは初心者ですが、自分を表現しようと光莉たち先輩ダンサーに食らいついていく姿と成長する様子がワクワクして最高です。
  • 本当に動いている!?躍動感溢れる絵が凄い!
    ダンスに限らずスポーツマンガなどはまるで動いているかのようだ!と思わせてくれる作品が存在しますよね。
    本作もその点が非常に素晴らしく、音がドン!!と聞こえて、ダンサーが一つの動きをするまでが丁寧かつダイナミックに描かれており、まるで動画を見ているのではないかと思わせるほどの躍動感を与えてくれます。
    ダンスの基礎となる動きも、一コマずつ丁寧に描かれていてわかりやすくてありがたいです。
  • ダンスについて丁寧に説明と補足がされていて、素人でも非常に読みやすい
    ダンスと言われて何を想像するかは人それぞれで、なおかつダンスの種類と言われると正直漠然とした答えしか出てこない人が多いかともいます。
    その為、そのマンガと言われてもイメージが非常につきにくいかと思います。
    しかし、本作ではそのダンスについてその種類、基礎などをわかりやすく丁寧に説明されているため”ダンスというものが何なのか”を自分の中でイメージを持ちつつ読むことが出来るので、スラスラと読み進めることが出来ます。

どんな人におすすめ?

  • 主人公が成長して、周りをあっと驚かせていく展開が好きな
  • ダンスが大好き、またはダンスがどんなものか興味がある人
  • 青春ストーリーが大好きな

イラスト!!

  • 躍動感が半端じゃない
画像は「ワンダンス」第3巻より 作者/珈琲
  • 共に成長していくキャラクター達が最高に良い!
画像は「ワンダンス」第2巻より 作者/珈琲

キャラクター紹介

  • 名前:小谷 花木(こたに かぼく)
  • 登場巻:第1巻~
  • 立ち位置:本作の主人公

【紹介】
一凛高校に通う一年生。
友人たちからは『カボ』の愛称で呼ばれている。
身長が高く、手足も長いため周囲から注目されがちだが、吃音症を患っており、自己表現がとても苦手なため、私生活では苦労している。
湾田光莉のダンスを偶然目撃し、その圧倒的な表現力に衝撃を受けると同時に、会話をしなくとも自分を表現できるダンスに惹かれるようになる。

  • 名前:湾田 光莉(わんだ ひかり)
  • 登場巻:第1巻~
  • 立ち位置:本作のもう一人の主人公

【紹介】
花木の同級生にしてダンス部員。
圧倒的なダンスセンスに加えて、部活外でも花木と練習するなど努力家の一面も持ち合わせている天才。
ダンス部部長の宮尾恩からも一目置かれており、その踊りは周りの視線を一瞬でさらう程精錬されている。
会話中に変顔をしたりと個性的な一面も持っている。

  • 名前:宮尾 恩(みやお おん)
  • 登場巻:第1巻~
  • 立ち位置:花木の先輩(三年生)

【紹介】
ダンス部部長で同級生、下級生問わず自分の事を『恩ちゃん』と呼びなさいと強要する個性的な三年生。
いつも飄々としているが、面倒見が良く、さらにダンスに関しては同年代でも指折りの実力を持っている。
光莉の実力に加えて、花木のセンスにも一瞬で気付いている。

  • 名前:厳島 伊折(いつくしま いおり)
  • 登場巻:第1巻~
  • 立ち位置:花木の先輩(二年生)

【紹介】
花木が入部するまで唯一の男子部員だったが、今では幽霊部員となっている先輩。
しかし、ダンスの実力は相当なもので主にダンスバトルを専門に活動している。
恩に続き、花木のダンスセンスに気付いた人間の一人。
ひた向きに上手く、そして強くなろうとする花木の存在に嬉しさを感じていると同時に彼の成長を楽しみにしている。

読んだ感想・レビュー

自己表現が苦手な高校一年生、小谷花木がダンスと出会い、言葉は無くてもダンスで想いを伝える青春ストーリー、ワンダンス。
吃音症であるがゆえに、自己を表現することが出来ない、ましてや周りの会話にすらついていくのがやっとな青年、花木はある日、校内で一人でダンスの練習をする同級生の湾田光莉を目撃し、その圧倒的なダンスに魅了されます。
静かな校内に響き渡るのは、音楽と彼女の四肢が動く音だけ。そこに言葉はありません。
でも、そのダンスから誰にも縛られることのない自由と、目を釘付けにされるほどの衝撃を受けた花木は、言葉は無くても自由に自分を表現できる『ダンス』に興味を持つようになります。
花木という青年は、決して他者とコミュニケーションを取りたがらないとかそれを面倒に感じている人間ではなく、会話のテンポを崩してしまうことを恐れて積極的に流れに乗っていけないことにもどかしさを感じています。
会話の流れとか空気とか読むのは大変ですよね。
でも、相手の事を知りたい、自分の事を知って欲しいと思うのは人間の性であることもまた事実なわけで、花木にとってダンスとはまず自分を知ってくれ!というようなある種のコミュニケーションツールとしての手段で始めたものだったのではないかと思います。
そんな花木を近くで見ていた光莉も、彼のダンスからその人となりを理解し、良き友人として彼と一緒にダンスを踊りたいと感じるようになっていくんですよね。
この二人の関係性が最高コンビという感じで格好良いんです。
新しい扉を開けて、今まで知らなかった世界に飛び込んでいく。そこで見つける新しい自分と、沢山の仲間たちとの出会いが彼らを人間として成長させていきます。
高校生という短い時間の中で、花木と光莉が何を手に入れ、そして何を成していくのか、非常に楽しみな作品です。

画像は「ワンダンス」第2巻より 作者/珈琲

本作の魅力は花木や光莉の成長する姿だけではありません。
ダンスをテーマにした作品だけあってその表現や説明が非常に緻密に表現されています。
ダンスの事なんて全然わからない!
上手いかどうかなんてどうやって判断すれば良いの!?
いろいろ意見があると思いますが、ダンスの基礎、種類、表現方法、採点に至るまでしっかりとわかりやすく描かれているので読んでいて頭の上に?マークが浮かぶことはありません。
また、ダンスについても動きや躍動感が上手く描かれており、音がこちらに伝わってくるような感覚を与えてくれます。

ダンス×青春が駆け抜ける最高の物語、ワンダンス。
皆さんも言葉で語らない、世界で自分を表現してみませんか?

画像は「ワンダンス」第3巻より 作者/珈琲

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