おすすめマンガ あらすじ紹介 『スーパーの裏でヤニ吸うふたり』

画像は「スーパーの裏でヤニ吸うふたり」第1巻より 作者/地主

作者:地主
ジャンル:ヒューマンドラマ、ラブコメ、歳の差
掲載誌:月刊ビッグガンガン
連載期間:2022年 Vol.09~
刊行巻数:6巻(2025/06/25 現在)

あらすじ

ブラック企業に勤める冴えないサラリーマン、佐々木(ささき)は、仕事帰りに立ち寄るスーパーの二番レジを担当する女性、山田(やまだ)を日々の癒しとしていた。
ある日、会議が長引きいつもより少し遅い帰路についていた佐々木は会議での苛立ちを山田に癒してもらおうといつも通りスーパーに立ち寄るが、彼女の姿はそこにはなく、仕方なしにニコチン(煙草)の力でストレスを和らげようとする。
しかし、周囲からの厳しい視線でそそくさと喫煙スペースを探す羽目に。
そんな佐々木の前に、ここでなら煙草が吸えると喫煙スペースに誘ってくれる女性、田山が現れる。このスーパーで従業員として働いていると話す彼女の好意に甘えて一服することに。
いつもニコニコ優しい笑顔と物腰柔らか接客で常日頃から癒しの対象としている山田とは対照的に、ロックなファッションスタイルで強い見た目の田山。
この日の一服から、冴えないおっさんとちょっといたずら好きな女性の温かくも奇妙な関係が始まっていく。

おすすめのポイントを三つ紹介!

  • 喫煙所で展開される佐々木と田山のテンポ良いやりとりが癖になる!
    本作は、『喫煙所』でおじさんとおねえさんが共に一服しながらテンポよく展開される日常系やりとりがとても魅力的です。
    ブラック企業勤めで日々業務に忙殺されている45歳おじさん佐々木と、彼よりもずっと年下で、でもそんな人生の先輩佐々木をからかうことを生きがいにしているスーパーの従業員女性田山のやりとりが、時におかしく、時に少ししっとり、時に温かな気持ちにさせてくれます。
    基本的に一話ごとに話が区切られており、リラックスしたいときや、ちょっと元気をもらいたいとき、くすっとしたいときに読むのもおすすめです!
  • 主人公二人と彼等を取り巻く個性豊かな登場人物たち
    本作は基本的に佐々木と田山のやりとりを軸に描かれていますが、個性的なのは二人だけではありません。
    恋愛もの大好き店長や常にテンションマックスのチーフ、パチンコ大好きおば様、山田LOVEの従業員、店長に恋する従業員等など、書いているだけでも癖が強いキャラクター達が数多く登場します。
  • 少しずつ交差していく佐々木と田山の関係
    喫煙所という言ってしまえばどこにでもある日常的なスペースで、一日の中のたった数十分間という短い時間の中で、その日あった何気ない話で互いの距離を近づけていく二人。
    しかしそれが、二人にとってとても大切な時間になっていく過程が温かくも、胸をきゅっとさせてくれます。
    お互いの言葉に一喜一憂しながらも、時にその言葉に助け助けられ、少しずつ心を通わせていく二人がとっても魅力的ですよ!

どんな人におすすめ?

  • 日常ラブコメ、ドラマを楽しみたい方
  • テンポよく読み進めたい方
  • ちょっと息抜きしたい方

イラスト!!

  • 何気ない一コマでも、共感(笑)
画像は「スーパーの裏でヤニ吸うふたり」第1巻より 作者/地主
  • 格好いいと可愛いが見事に調和
画像は「スーパーの裏でヤニ吸うふたり」第2巻より 作者/地主

キャラクター紹介

  • 名前:佐々木(ささき)
  • 登場巻:第1巻~
  • 立ち位置:本作の主人公

【紹介】
ブラック企業に勤める、冴えない中年サラリーマン。日々業務に忙殺される中、スーパーのレジ係の山田の笑顔という癒しで日々を乗り越えている。田山のことを山田の親友だと思っており、日々自分の悩みを相談したり、逆に聞いたりして、そんなやりとりも心の癒しとなりつつある。
身長が高く、子供からは泣かれてしまうことがあるが、根は心優しく他人を思いやれる、とても紳士な男性。

  • 名前:田山/山田(たやま/やまだ)
  • 登場巻:第1巻~
  • 立ち位置:本作のもう一人の主人公

【紹介】
煙草を吸いたそうにしていた佐々木をスーパー裏の喫煙スペースに誘った張本人。
ロックなファッションに身を包んだ、格好いい系女子。
その正体は、佐々木が自身の癒しと公言する山田本人。
佐々木が正体に気づかないことを良いことに、日々彼をからかうことを楽しみにしている小悪魔系の一面も持つ。
過去に出会ったある男性の影響で自身も煙草を吸うようになった。
料理はほとんどできないが、カップラーメンだけは唯一作れる料理と公言している。

  • 名前:後藤(ごとう)
  • 登場巻:第1巻~
  • 立ち位置:田山が勤めるスーパーの店長

【紹介】
スーパーSの店長。
佐々木たちと同じく喫煙者でスーパー裏の喫煙スペースで一服していた時に佐々木と出会う。
倫理観よりロマンス思考が勝ってしまい、田山が自分の正体を佐々木に黙っていることを面白そうだから、と放置している。

  • 名前:大野(おおの)
  • 登場巻:第1巻~
  • 立ち位置:田山の先輩

【紹介】
田山の先輩でいつもおっとりしているおば様。
パチンコが大好きで休日によく通っている。

  • 名前:前澤(まえざわ)
  • 登場巻:第2巻~
  • 立ち位置:田山の先輩

【紹介】
いつも笑顔で一度話し出すと止まらない。
既婚者子持ちで、機械操作が非常に苦手。

  • 名前:小畑(おばた)
  • 登場巻:第3巻~
  • 立ち位置:田山の同期

【紹介】
スーパーS青果部門のチーフ。
田山の同期で、佐々木に負けず劣らずの長身男性。非常に気が弱く、自分に自信が持てない性格。初めて会った自分に励ましの言葉をくれた大人な男性佐々木に憧れに近い気持ちを抱いている。
店長の後藤へ密かに好意を寄せている。

  • 名前:川上(かわかみ)
  • 登場巻:第5巻~
  • 立ち位置:田山の後輩

【紹介】
スーパーS水産部門のチーフ。
田山の後輩で、高卒3年目でチーフになった明るく元気な頑張り屋さん。
田山のことを非常に慕っており、そんな彼女に近づく佐々木を良く思っていない。(嫉妬している)

読んだ感想・レビュー

本作の第6巻まで読みましたが、一話毎が短く簡潔に描かれているため、非常に読みやすいなと感じました。
本作は、ブラック企業に勤める冴えないサラリーマン佐々木と、そんな彼が通うスーパーSの従業員田山の喫煙所でのやり取りがメインで描かれています。
喫煙所というありふれた、でも二人だけの空間の中で、その日あった良いこと嫌なこと、他愛もない日常会話に花をさかせます。本当になんてこともない日常の話なのですが、それが良いんです。互いに話して、すっきりしてそして次の日常へ向かう、そんなテンポの良さがコミカルに描かれていて、とても心地良いんです。
二人の会話を読んでいると、普段筆者が仕事で悩んでいることも、ちょっと悩みすぎ?深く考え過ぎずに気楽にいこう、と思わせてくれます。悩み過ぎは身体に良くないですからね。
そんな筆者のことはさておき、佐々木と田山もそれぞれ辛いことや悲しいこと、悩んだりする場面がでてきます。
どうすれば良い、何をすればいい、何が正解なのか誰か教えて欲しい、でも、誰にも言わないままそっと心に蓋をしてしまう二人。
そんな蓋を、何気なく開けてしまえる関係、それがこの二人に当てはまる関係性なのではないかと思いました。
友達?人生の先輩後輩?
単純な単語だけではこの二人の関係性は言葉に出来ず、喫煙所で繰り返し繰り返し時間を共にした彼等だからこそ築ける、彼らだけの関係性を垣間見ることができます。
近づいては離れ、とってもじれったい佐々木と田山ですが。
そんな二人の関係を筆者はこれからも見守っていきたいと思います。
皆さんにも、人生の息抜きに二人の時間を覗いてみてはいかがでしょうか??

画像は「スーパーの裏でヤニ吸うふたり」第2巻より 作者/地主
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